■雛人形いろいろ

【立ち雛】季節の変わり目に邪気を祓い、「ひとかた」に穢れを移して水に流す風習から人形は生まれました。
ひな人形の原点は、それらの「ひとかた」から派生したシンプルな立ち雛です。
呪具としての人形から、子供のひいな遊びが流行した平安時代、貴族の姫君たちが遊んだ「ひいな人形」もこのような形だったと思われます。この当時は内裏雛という観念はありませんでしたが、「源氏物語」には人形とともに小さな御殿(内裏)なども描かれており、人形の周囲の道具や小物も既にあったことがわかります。
男雛は烏帽子に小袖、袴、女雛は小袖に細帯が一般的です。頭は紙もしくは藁を芯にしてつくり、それに胡粉を塗って鼻を盛り上げ、目鼻や口を描き入れました。