■五月人形いろいろ

【鍾馗】
唐の玄宗皇帝の夢に登場した伝説の人物だそうです。夢の中の鍾馗は、楊貴妃の宝を盗まんとする鬼を追っぱらったんだそうです。そして、病に伏していた皇帝が、この夢から覚めると全快していたんだそうです。京都では、この故事にならい、家にふりかかる邪気を打ち払う魔除けとされています。不動明王なみの恐い形相。これが邪気を打ち払う秘訣なのかもしれません。

【桃太郎】
猿、雉、犬をお供に鬼退治をした昔話で親しまれている桃太郎は、少年が出世して智、勇、仁にすぐれた大将になったことにちなんで飾られます。また、鬼を退治した桃太郎は、鬼(わざわい)を追い払ってくれるという意味合いもあります。
【金太郎】
「金」印の腹掛けに、鉞かついだ金太郎さんには、実在のモデルがいます。源頼光(平安中期の武将)に仕えた四天王と呼ばれる屈強の武士の1人で、坂田金時といいます。金太郎さんは、坂田金時の幼少時代の姿なのです。
伝説では、山姥と雷神の間に生まれた子と言われ、坂田金時の出身地といわれる神奈川県には、今でも金太郎さんにまつわる昔話や縁りの名所が残っています。