Q |
京人形とは何ですか?どんな種類があるのですか? |
A |
京都は平安遷都以来、千二百年の歴史のある古都です。帝を頂点とする宮廷文化の中で、工芸品や染織品などの技術が洗練され、発達してきました。 「京人形」とは、京都伝来の技法によって京都の職人が製作する、高級な衣裳着人形の総称で、「ひな人形」「五月人形」「御所人形」「市松人形」「風俗人形」の5つに大別されます。
→京人形とは? |
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Q |
五節句について教えてください。 |
A |
五節句とは日本古来から先人が大切にしてきた年中行事です。
→季節と節句 |
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Q |
母親の雛人形や父親の五月人形があるので、新しいのを買うのはもったいない気がします。赤ちゃんの初節句の人形として飾ってもよいのでしょうか。 |
A |
雛人形、五月人形は子供の健やかな成長のお守りですから、新しく生まれた赤ちゃんには新しいお守り(雛人形、五月人形)を贈りましょう。節供のお人形は、子供の健やかな成長のため、その子の厄を祓ってくれるものです。ですから神社のお守りがそうであるように、1人にひと飾りが本当です。親御さんの人形を譲ったり、 兄弟姉妹で兼用 するのは避けたほうがいいでしょう。 |
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Q |
長女(長男)の雛人形(五月人形)があるのですが、次女(次男)には何を贈ればよいのでしょう。 |
A |
本来、兄弟や姉妹で差をつけるのはおかしなことです。健やかな成長のお守りとして親王飾りや市松人形、兜飾りや若武者や金太郎などのケース入の人形も良いでしょう。 |
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Q |
よい人形選びのポイントとは?
値段の差って、どういうところが違うのですか? |
A |
選ぶポイントは頭(かしら)と衣裳です。人形は顔が命という通り、お顔の違いや衣裳のつくりによって値段が違ってきます。
頭の素材や製法にも色々ありますが、「本練り頭」といって、桐の粉に生麩糊などを練り混ぜ、型に入れて抜いたものに胡粉を塗り重ねたものが最も高価です。
手間がかかり、高い技術力を要求されますので、大変高価なものになります。製作には40〜50日を要します。
本練り頭は、胡粉を塗り重ね、目を小刀で切り出していくため、目頭や目尻の鋭角がはっきり出、涼し気な上品なお顔に仕上がります。目を切り出し、紅を差し、まつげを入れ、職人の手技によって作られていく頭は、一体一体それぞれ微妙に違う味わいがあり、見ていて飽きさせない魅力があります。
次に高価なのは石膏を型に流して作る「本頭」です。
こちらは石膏を型に流して固めたものに目を切り出して顔を作っていきます。見た目も本練り頭とほとんど変わらず、最近の人形の主流を占めています。
衣裳についても、高級品は人間が着る着物のように仕立てたものを、一枚一枚着せつけています。廉価なものの中には、座っていると一見きちんと着物を着ているように見えて、ただ生地を貼付けて着物を着ているように見せているものもありますので、注意が必要です。
衣裳の色柄にも、様々のものがあり、京のひな人形は有職雛(ゆうそくびな)といわれ、絹の経緯糸で文様を織り出した西陣織の金襴地や唐織り紋無地を着せつけます。金属糸を多用した現代風のきらびやかな雛人形と比べると地味に見えますが、落ち着いた上品な風合いがあり、伝統に磨かれた精緻な手技は味わい深いものです。
衣裳の色やデザインの選択はお好みによりますが、お子さんが成人するまで、人形とは長いおつきあいになるのですから、飽きのこない、しっかりした品質のものを選ぶことが大切です。
購入するにあたっては、基本的には、ご自分の気に入ったお顔や衣裳の人形を選ばれることがいちばん大事ですが、上記のように、素材の違いにより価格の違いがあるということを知っておくことも必要です。まず何軒かお店を回ってみましょう。何店か見比べてみて、疑問に思ったら気軽にお店の人に質問してみることです。きちんと説明してくれる所は優良店でしょう。
また、お子さんが成人されるまで見守ってくれる、長いおつきあいの人形ですので、修理等もしてくれるのかどうかなど、アフターケア面も確かめてみると良いでしょう。 |